秋葉原エリアでも西側の端付近に存在した中華料理店『泰園(タイエン)』 周囲が目新しい高層ビルに囲まれているせいか、2階建ての建物と色褪せたメニューの看板・昔ながらの幌(ほろ)が、どこか懐かしい雰囲気を出していた。 この店は札幌オリンピックが開催され、沖縄がアメリカから返還された昭和47年(1972年)には既に存在していた。 建物がいつ建造されたか分からないが、2019年に改装された時の様子から、木造モルタルで一部に鉄板などを補強のためボルトで接合してあったようだ。
インターネットが普及した後は、店を訪れた人によるレビューがネット上に掲載されている。味は良いという評判が多くコストパフォーマンスも良かったが、店内が暗いという話が多い。一歩店を出れば照明器具を販売している電気店が日本でも一番、多かったであろう秋葉原において不思議にも思える。しかし料理には心血を注いでも、店のインテリアや外観にコストをかけないのが、むしろ本命(趣味)に全力を注ぐ人々の集まる秋葉原らしいとも感じる。
メニューはラーメン・チャーハン・タンメン・回鍋肉定食・生姜焼き定食・麻婆豆腐定食・レバニラ定食など。
2階には『高速電脳』という、いかのも80年代から90年代をイメージさせるパソコンパーツ店が入り、1階は中華料理店で2階はCPUやHDDやマザーボードを売る店という、いかにも電気街秋葉原らしいミスマッチな光景があった。2014年に泰園が退出して、メイド喫茶・ガールズバー・ネイルサロンのような店に変わるのも、また秋葉原の姿なのだろうか。
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